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静かで深い…

用事を済ませる合間、ほんの少しの空き時間に立ち寄った
本屋の棚の上にしおり。

そこに書かれていたのは…

逢ひ見ての後の心にくらぶれば
昔は物を思はざりけり
          権中納言敦忠「百人一首」第43番

久しぶりに目にした百人一首。
なんだかいろんなことがあって疲れ気味の心に
染み込む。

文字は静かでいい。
そして短くて深いものは、なお沁みる…
そんな風に感じるときがあります。

裏返した栞には…

契ったあと
知ったのです
前だって
あなたを思っていた
けれど 思うだけなら
思わないのと まったく同じ
それがわかったのでした
こうして 契ったあと
           小池昌代・訳

とありました。

こんな歌だったのですね、なんとも言えない気持ち。
知った者だけが、深く感じ知る想い。
こんな思いをあの少ない言葉の中に込められること…
そして、それを私にも分かるよう感じられるように
手渡してくれる人がいることも
すばらしいと、そう思うのです。


静かで深い…
そんな歌が歌えたら最高に幸せです。


少しずつ春が近づいてきますね。
みなさまに良い毎日でありますように。
いつも、ありがとう。




by hitomi_tk | 2017-02-28 23:15 | 日々のこと | Comments(0)

静かな日常と音楽と…


by jin