愛しい日々 奏でる日々 hitomitk.exblog.jp

ピアノを弾き、歌っています。


by hitomi_tk
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男とエプロン♪

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一昨日は久々にピアノの調律をしていただいた。

調律が始まると、安心するようなワクワクするような
特別な気分になる。理由は・・、分からない。

ずっとお世話になっている私のピアノドクターA氏が、
一つ一つの鍵盤をたたき、音を聴き分け、弦をハンマーを調節していく。
お仕事は丁寧でかつスマート♪

私のピアノは25年以上になる古いもので、
見ていただく度に、あちこち直すべき箇所が見つかる。
つまりなかなか手がかかるわけである。
それを、いつもいい状態に直してくださる。本当にありがとうございます。

A氏は調律に入るまえに、紺色のエプロンをする。
それがまた、とってもいいのだ♪
私も何人もの調律師さんに出会ってきたが、誰にでも似合うものではない。
エプロンは、お仕事の跡を現すかのように、
いい感じに使い込まれて柔らかく、くたっとしている。
色も少し褪せたような具合だ。

プロのお道具箱も、わくわくする。
もちろん触ることはしないが、触ってみたくなる。

邪魔をしてはいけないと思うので、しばらくお任せして違う部屋に行くが、
時間を見計らって戻り、また、じーっと見てしまう。
静かにしていられず、話かけたりしてしまう。(邪魔ばっかりですみません。)
A氏と話をすると、仕事を楽器を音楽を、そして人生を愛しているのだなぁ…
と感じる。

そんなことをぼーっと考えている横で、調律は進む。
プロの仕事は美しい。気負いもなく、動きに無駄がない。
淡々と穏やかに進んでいく。うっとり見てしまう。
こういう仕事は、見られていたらやりにくいのだろうか…と思うが、
そうではない。
まったくの平常心。これがプロというものなのだろう。
私も平常心でやれるようになりたいものだ…、
無駄なく美しい音を紡ぎ出せるようになりたいなぁ…などと
また、ぼーっと考える。

そしてまた、こういう美しい仕事を
妻も子供も見る機会がないのだろう、などとも思う。
見れば、改めて惹かれるのだろうな、と。ほんとうに勿体ない事だ。
だいたいの場合、妻は夫の、子供は親の、仕事をする姿を見ることはない。
私も、今はこの世にいない父の、外で真剣に仕事をする姿を
一度きちんと見ておけばよかったかな…と、ふと思う。

ともかく、仕事のできる男にはエプロンが良く似合う。と思う。
仮にその胸にエプロンが掛かっていなくとも、
一流の仕事をする男には、特別な佇まい、というものがあるのだろう…
と思うのだった。

ピアノと一緒に私も調律していただいたような、幸せな一時であった。
感謝。
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by hitomi_tk | 2006-11-17 00:54 | 日々のこと | Comments(0)